中島クリニック様向け | 2026年9月16日版(たたき台)

Google Workspace
権限の考え方と仮の運用案

「管理者にどこまで渡すか」「閲覧・編集をどこまで渡すか」を、現在の6アカウント体制を前提に図にしました。

先に結論(3つ)
  1. 権限は「①管理者ロール」「②アプリごとの共有権限」「③利用ルール」の3層で分けて考えると迷いません。
  2. ①の特権管理者は2名まで(担当+予備)。他の方は必要な範囲だけの限定ロールか、一般ユーザーで十分です。
  3. ②は「部署の棚=共有ドライブ」「共有カレンダー=法人アカウント所有」にすると、人が替わっても資料と予定が院内に残ります。

1. これまで・いま・これから

これまで(2026年夏まで)
個人アカウントと共有アカウントで運用
  • ChatGPTは1つのアカウントを複数人で共有
  • GeminiやGoogleカレンダーは各自の個人Googleアカウント
  • 「産業医スケジュール」などの業務カレンダーも個人アカウントの所有

→ 誰が何を持っているかが院内から見えず、担当者が替わると引き継ぎが難しい状態。

いま(2026年9月)現在地
Google Workspace 契約・ドメイン移管が完了
  • 先行して6アカウントを発行(管理者1名、事務長1名、産業保健課4名)
  • 今週中に他のメンバーのアカウントを追加予定
  • 全職員への展開前に、利用ルールと基本の使い方を整備したい
これから
全職員へ展開 → 9月30日 Day2研修で実際に操作
  • まず最小限のルールを決めて運用を始める
  • 先行6名の疑問を「よくある質問」として足していく
  • 必要が見えた段階で、外部支援の範囲を検討

2. 権限は3層で考える

① 管理者ロール 管理コンソールで設定。
アカウントの発行・停止、セキュリティ、アプリの有効/無効など「土台」を扱う。
② 共有権限 DriveやカレンダーなどアプリごとにON/OFF。
「このフォルダは誰が編集できるか」「この予定表は誰が見られるか」。
③ 利用ルール 人が守る約束。
保存先、入れてよい情報、困ったときの相談先。

①は「鍵の管理」、②は「部屋ごとの入室許可」、③は「院内の掲示ルール」に相当します。①だけ厳しくしても②③がゆるいと情報は漏れ、逆に①を全員に渡すと事故のときに止められなくなります。

3. ①管理者ロールの仮の割り当て

Google Workspaceに最初から用意されているロールを使います。特別な作り込みは不要です。

レベル1
特権管理者
できること:すべて(請求、ユーザーの追加・削除、パスワードの再設定、セキュリティ設定、Drive・カレンダー・Geminiなど全アプリの設定)
仮の担当:システム管理担当(現在の管理者)1名 + 予備として事務長1名
※ 必ず2名以上にしておく(1名だと、その方が不在のときに誰も復旧できない)。2段階認証は必須。日常のメール作業は別の一般アカウントで行うのが理想ですが、当面は同じアカウントでも構いません。
レベル2
ヘルプデスク管理者
できること:管理者以外のユーザーのパスワード再設定、ユーザー情報の閲覧
仮の担当:産業保健課で窓口になる方 1名
※「ログインできない」の一次対応をここで受けると、特権管理者への問い合わせが集中しません。
レベル3
ユーザー管理 管理者/サービス管理者
できること:ユーザーの追加・削除(管理者以外)/ Drive・カレンダー・Geminiなど個別アプリの設定変更
仮の担当:当面は置かない(特権管理者が兼務)。人数が増えて手が回らなくなったら追加。
レベル4
グループ管理者
できること:Googleグループ(部署のメーリングリスト)の作成・メンバー変更
仮の担当:当面は置かない。部署ごとのグループを作る段階で検討。
レベル5
一般ユーザー
できること:自分のメール、Drive、カレンダー、Geminiの利用。共有された資料や予定表の閲覧・編集(②の権限の範囲で)
仮の担当:上記以外の全職員
「管理者権限を渡しすぎない」目安
「その人が誤って全職員のアカウントを消せる状態か?」で判断します。特権管理者はそれができます。ヘルプデスク管理者はできません。迷ったら下のレベルから始めて、困ったら上げる方が安全です。

4. ②共有権限のものさし(Drive・カレンダー)

Google Drive(ファイル・フォルダ)

権限できること
閲覧者見るだけ
閲覧者(コメント可)見る+コメント
編集者見る+書き換え+(設定次第で)他の人へ共有

共有ドライブ(部署の棚)

権限できること
管理者メンバー管理、設定変更、すべての操作
コンテンツ管理者ファイルの追加・編集・移動・削除
投稿者ファイルの追加・編集(削除はしない)
閲覧者(コメント可)見る+コメント
閲覧者見るだけ

共有ドライブの所有者は「個人」ではなく「法人」です。担当者が異動・退職してもファイルが残り、Business Standardで利用できます。

Googleカレンダー(共有カレンダー)

権限できること
予定の時間枠のみを表示「予定あり」の枠だけ見える(内容は見えない)
すべての予定の詳細を表示予定名・日時・場所・説明が見える
予定の変更見る+予定の作成・変更・削除
変更および共有の管理権限上記+他の人への共有設定

例:「産業医スケジュール」

  • カレンダーの所有:産業保健課の代表アドレス(法人アカウント)
  • 産業保健課の担当者:予定の変更
  • 課の責任者1名:変更および共有の管理権限
  • 他部署で日程だけ知りたい方:予定の時間枠のみ または すべての予定の詳細

Geminiからこのカレンダーを扱うための条件は、別ページ「Gemini×共有カレンダーの仕組み」にまとめています。

5. 仮の運用イメージ(誰に・どこまで)

■ すべて ■ 一部(限定された操作) ■ 利用・編集 ■ 閲覧のみ ■ なし

役割管理コンソール部署の共有ドライブ産業医スケジュールGemini・NotebookLM
特権管理者(1名+予備1名)すべて管理者管理権限利用
ヘルプデスク担当(1名)パスワード再設定コンテンツ管理者予定の変更利用
産業保健課なしコンテンツ管理者予定の変更利用
事務・他部署なし自部署は投稿者/他部署は閲覧者時間枠のみ/閲覧利用
外部(岩本・業者など)なし必要なフォルダだけ期限付きで閲覧なしなし

※ 現時点のたたき台です。「この部署にはここまで」を実際の業務に合わせて置き換えてください。

6. 全職員へ展開する前に決めておく最小ルール

この5つを1枚の案内にして配り、先行6名から出た質問を「よくある質問」として足していく進め方をお勧めします。

7. 個人アカウントからの移し方(考え方)

Step 1個人アカウントで持っている業務データを棚卸し(Driveの資料、共有カレンダー)
Step 2受け皿を法人側に作る(部署の共有ドライブ、法人所有の共有カレンダー)
Step 3移す(Driveは移動またはコピー、カレンダーはエクスポート→インポート)
Step 4個人側の共有を止め、以後は法人アカウントだけで運用

カレンダーの具体手順は「Gemini×共有カレンダー」の移行手順をご覧ください。